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働く理由

2024年06月01日

 古くて新しいテーマです。今も昔も典型的な回答は、お金、やりがい、社会貢献、自己実現、こんなところでしょうか。そして、このうちの一つに働く理由が偏ってしまうと、まあ大体上手くいかない。バランスを取ることが大事。これも、今も昔も同じです。違うところといえば、昔は最初はお金以外の理由が大きかったのが、歳を取るにつれてやる気も失せて、気が付いたら働く理由はお金だけという偏った状態になってしまうことが多かったのが、今は最初からお金だけに偏っている人が多いということでしょうか。

 お金だけが理由で働く人の何が問題なのかといえば、こういう人を騙すのって簡単なんですね。手っ取り早く、お金になるよと、もっともらしい理屈といかにもありそうな事例でもつけて示してやればいい。一度この餌に食らいつかせれば、あとは夢さえ捨てさせなければ、何をしても地獄の底までついてくる。いわゆるブラック企業の手口です。こういうブラック企業に食い物にされ壊されている若者は昔より大幅に増えていると思います。仕事でもプライベートでも本当に実例に事欠きません。やりがい、社会貢献、自己実現などという価値観はバーチャルの世界ならいざ知らず、リアルの世界にあるとは考えられない環境で小さい時からずっと過ごしてきたのかな、と思わせることも多いですね。それはなんらかの人類進化の過程なのかもしれませんが、どうも少なくとも短期的にはあまり良い状況とは思えません。

 先日、当社のパートナー企業様向けのイベントで「魔界のビジネス・スクール」というのをやりました。参加者が各々、自らの過激な仕事体験を共有して、それについてディスカッションを行い、自分ならどういう選択をするかを考えるというものです。当社は、「イベントはエンターテインメント」をモットーとしており、役に立つとか勉強になるイベントとは一線を画し、常に参加者に楽しんでいただくことを最優先に考えていますから、今回も会場設定からMCのシナリオ、イベント進行まで、笑い、驚き、ドキドキを盛り込んでいます。とにかく目標は参加者に「すごく楽しかった」と言っていただくことですが、今回は意に反して「とても勉強になった」というフィードバックが大多数でした。本イベントの最終メッセージである「過激な状況においては、合理性よりも狂気こそが道を切り開く」に向けての演出が少々上手くいきすぎたようで、想像していた以上にそれが皆さんの心に刺さってしまったようです。それだけ働く理由に過激、刺激、楽しさを求めるというのは多くの参加者にとって意外だったのかもしれません。

 そういえば、このイベントを企画した際に、みなさんに「仕事での過激体験を話してください」とお願いしたのですが、殆どの方に断られてしまいました。「仕事で過激体験と言われてもそんなの無いし」とピンとこない方も多いようで、少々不謹慎ではないかと戸惑いを感じた方もいらっしゃったように感じます。でも、実際に参加してみると「勉強になった」とのことですので、きっと当社のメッセージにも一理あるのではないでしょうか。お金のことよりも、誰かのためになることよりも、自分の成長よりも、まずは過激に飛び込み刺激を楽しむ。これが仕事をする理由のその一になればお金もやりがいも自己実現も後からついてくるし、結果、誰かのためにだってなるのではないでしょうか。そうすれば、世の中もっと明るくなると思います。


代表取締役 CEO 奥野 政樹

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