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USA

2019年02月01日

「C’mon baby アメリカ、どっちかの夜は昼間♪」というご機嫌な曲が昨年流行りましたが、実際アメリカに行くとなるとこの時差は大敵です。昔はパソコンも無かったので、時差ボケで夜中に目が覚めてもじっとそのまま朝までベッドでウトウトしていました。すると翌日あたりからは何とか身体がアメリカ時間に慣れてきます。しかし今は、夜中の2時に目が覚めればどうしてもパソコンを覗き込んでしまいます。そうすると、海の向こうの日本では皆元気で活動している様子がメールで手に取るように見えてしまいます。ついつい自分も活動に参加していると、あっという間に朝が来ていつまでたっても時差ボケは直りません。体力的にはキツイのですが、それでも私はなぜかこのUSAという国に来るとくつろぎのようなものを感じます。

この国では、誰も周りに合わせるということを気にしていない。各々思い思いに一生懸命です。子供のピアノ発表会で「ブラボー!お前は天才だ!」と親が我が子にスタンディング・オベーションを連発する国。日本サイズの1.5倍はある“神戸ビーフ・ハンバーガー”なるものがたったの14ドルで売られていても、「これ本物か?」などとは誰も思わない国。夢の国ディズニー・ワールドだって、日本と違ってサービス・スタンダードなど何一つ統一されていない。ホテルでもあるはずのアメニティーが何一つ置かれてなくても悪びれることはなし。部屋は寒すぎて凍えそうですが、エアコンはよくわからない一定の温度以上には上がらないことになっている。更に、得意なはずの英語もちょっとした発音でまったく通じないのです。Slipperが通じないので大声で7回も言ったのにわかってもらえない。LとRはできているはず。どうもSとLの間にuが入っているのが原因のような気がしますが、意識しても発音できません。

 そんなこんなで、USAに来るといつも私は朝から晩までスッタモンダしているわけですが、そういう状況がなぜか苦痛というより楽しいのです。それはひとえに、私に接してくれる人々が総じてそれぞれに親切であり、個性的で、面白いからであると思います。

考えてみると日本では私が知る限り、つまり私が子供の時から今に至るまで、学校では個性的であること、自分の考えをしっかりと持って、周囲に流されずに行動することの重要性を教えています。でも、日本の子供たちは一向にそのようには育たない。一方、アメリカでは規範に沿った行動の必要性というものがよく唱えられていますが、どうもあまりそういった方向に人々は行っていないように思える。こういうのを見ていると、やはり学校教育というのは、洋の東西を問わず本当のことは教えないというか、行き過ぎの歯止めを目指しているのかなと思います。

そう言えばUSAでは“営業部隊ドット・コム”という営業管理ツールが信奉されていて、営業の上層部は盛んにその管理ツールに日々の営業行動を投入せよと営業部隊に命じています。投入すると何が起きるかと言うと、案件規模に成約可能性を乗じて売上げ予測が計算されるわけです。しかし、この数字は往々にして正しくありません。それはそうです。案件の成約可能性なんて正直数値化できるものではないし、案件規模自体も進捗過程で変化するのが通常です。日本の営業マネージャーは、こういった機械的に得られる数字よりももっと日々の営業現場から感じられる肌感覚を基に数字を作ります。その方がどう考えても現実に即した数字が得られるからですが、USAではますますこのセールス・オートメーションが幅を利かせてきています。確かにUSAでは、こういうものが無いと各営業がそれぞれ他者には理解できない独自の行動をとることになり、収拾がつかなくなってしまうのかもしれません。 

ということで前置きが長くなりましたが、1月初めに1年ぶりでUSAに行ってまいりました。外資系IT企業では慣例のセールス・キック・オフというもので、全世界からINAPグループの営業やマーケティングスタッフが一堂に会して、まあ、セミナーとかプレゼンとか色々やるわけです。今回の開催場所はフロリダ州オーランド。前述のディズニー・ワールド内のホテルです。昨年の暮れからUSAらしいドタバタの連続で、やるのやらないの、やりたいこと多いから日程延ばすの、いや予算がないから短縮だのと大騒ぎでしたが、結局は何事も無かったかのように開催と相成りました。

 色々と感じるところはありましたが、開催期間中再三に渡って言われていたのは、昨年の売上げナンバー1とナンバー2のスタッフがいかに素晴らしいかという称賛です。一人は事故にあって入院していたにも関わらず病室から案件をクローズしたそうで、その話が紹介されるたびに大喝采。確かにこの国では出る杭も打たれない様子。

我々がやることになっていたはずのJapanのプレゼンは、ある程度は予想していましたがドタバタの中で忘れられたようで、現地でアジェンダを見ると案の定どこにも載っていません。正直、英語でプレゼンというのは負担も大きいので、やらなくていいならまあいいや、とほっとしてはいたのですが、とは言え米国流にのっとり、どういうことだと主張もしてみたところ、これも案の定と言うか、じゃあやっぱりやれということに突然なってしまいました。

ちょっと気抜けして肩の力も抜けたのがかえってよかったのか、いつもよりもよく口が回り反響は上々。プレゼン後は多くの人から握手を求められたり、ハグされたり、まったく大げさだなあと呆れながらも悪い気持ちはしないのでした。

 USA、よくわからないところも多い国だけど、私はこの国が大好きです。

 

代表取締役 CEO  奥野 政樹

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