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2024年、枠外で暴発する魅惑の連携、ユニタスグローバル!
2024年01月01日
皆様、新年あけましておめでとうございます。
今月のタイトルは例年通り、当社2024年のスローガンです。
近年は、人的資本経営などと言って、人間を保有資格や職務経験に応じてカテゴライズする、人間性を無視した論調が幅を利かせていますが、そんなもの個々人がバラバラに持っていても何の意味もありません。そもそも保有資格などは業務能力とは多くの場合無関係ですし、職務経験だって、自分の身の回りの狭い環境に長年浸っただけの経験なら一歩でもその枠を外れたらなんの役にも立たないのです。チームとしていい成果を出すためにはまず、各メンバーが枠にとらわれない広い世界で個性を発揮し、その個性が融合しなければいけない。そうでなければチームとして現状を超えたところで何かを成し遂げることはできません。そしてそのような融合は、厳しさの中にもドキドキとした刺激とワクワクとした楽しさに満ちているのです。そうした魅惑の連携を目指したい。それがこのスローガンに込めた思いです。
枠外での連携ということになると当社の場合、米国との連携は常に課題となります。その中で最近、少々困ったことがあります。それは、米国人の書く英語がどんどんわかりにくくなっているということです。文法も文型もあったものではなく、ただ単語を並べただけのようなものに日々たくさん出会います。なんとなく言いたいことのニュアンスがわからないわけではないですが、細かいところはよくわからない。それを確認しようとすると返信が来なくなったり、時にはちょっとキレられてしまったりもする。この傾向は明らかにコロナ以降顕著になっていますから、私はリモートワークによるコミュニケーションの減少とチャットによる文章の放棄が影響していると考えています。
これを言語によるコミュニケーションから感性によるコミュニケーションへの進化と捉えるべきか。実際、スポーツの複雑な連携プレーではプロなどレベルが上がるほど、言葉には頼らず、お互いの感覚が自然と一致するところまでいかないと高度な連携プレーは成立しないようではあります。また、当社のように社員間でお互いに不自由なくコミュニケーションが取れる言語が存在しない環境では、こうした感性によって相互理解を補わなければいけなくなる場合も多くなるのは確かで。しかし、であればあるほど、ネイティブでない相手に自分の言語を理解してもらうためには、共通の規則に従った形でその言語を使うようにしないと、ただ混乱をきたすだけで感性もなにもあったものではありません。やはりこの言語の崩壊は、人間のコミュニケーション能力をサルやカラスのレベルに退化させていくものだと私は思います。当社としては厳に戒めていきたいと考えています。
ネガティブなことだけでなく、ちょっと自慢できるお話もさせていただきますと、昨年末、当社でパートナー企業様向けの定例イベントを開催させていただきました。当初、マーケティング担当は「ボーリング大会」をやりたいと言ってきたのですが、「当社にとって、イベントはエンターテインメント。参加者に楽しんでもらうがモットーだから、そういうつまらないのはNG」と却下され、彼女達は大きな困惑を隠しきれませんでした。「じゃあ、何をやればいいのか?」と困っているので、私から「ライブバンドで歌える新宿のお店を貸し切って、ライブ歌唱パーティーやろうか?名付けてスナックUG」と提案したところ、困惑はピークに達しました。それでも、私の命令と勘違いしているのかいないのかはわかりませんが、早速お店の下見やスタッフの当日の衣装の検討など準備に取り掛かってくれました。
しかし、その後しばらくして式次第ができたからと説明を受けた時に、私から「私の開会挨拶も、乾杯も、中締めも不要」と言われ、もう彼女たちは困惑を通り越し呆れ顔でしたが、私としてはとにかく「来ていただくゲストに気持ちよく、楽しく歌っていただくことを第一に考えて」というメッセージだけは何度もしつこいぐらい続けました。そしてその後も当日ギリギリまで何度も式の進行、MCのトーク、フロアスタッフの役割分担と立ち居振る舞いなど、きめ細かく作り上げていったわけですが、その過程で私の強烈なダメ出しはとどまるところを知りませんでした。ただ、そんなことを繰り返しているうちに、マーケティング担当の二人だけでなくサポートに入る社員達も段々ノリノリになってきて、演出のアイデアも色々と出てくるようになりました。
イベント当日、これだけ計算して練り上げた進行でしたが、開始当初はなかなか歌っていただけるゲストの方は出ませんでした。しかし、そこからが当社のスタッフは素晴らしかった。もう、私が何も言わなくても、シナリオにも何もなかった、つまり枠外の各自個性的な言動でゲストの方が歌いやすい雰囲気を作り出し、気づいてみれば、その場の即席で異なる会社同士の方のデュオが誕生したり、乗れる曲でみんなが一斉に踊り出したりと、会場は大いなる盛り上がりを見せることとなりました。
翌朝、マーケティング担当が「昨日のご参加に対する御礼メール」を打つ前から、逆に参加頂いた方達から「昨日は、本当に楽しかったです。」というお礼のメールを何通もいただきました。こんなことは今までのイベントで一度もなかったことで、彼女たちも驚いていました。「枠外で暴発する魅惑の連携」が確かにできたと大いなる自信となりました。今年も頑張りますので、どうぞ連携の程よろしくお願いいたします。
代表取締役 CEO 奥野 政樹